自分は アディクトか

■ 自分は アディクトか

この質問に答えられるのはあなただけです。

この質問に答えることは簡単でないかもしれません。薬物を使用している間ずっと、私たちは「自分は薬物を上手に使っている」と内心では思っていました。たとえ、最初はそうであっても、今はそのような状態ではありません。薬物が私たちを操っていたのです。私たちは薬物を使用するために生き、生きるために使用していたのです。 簡単にいうと、薬物依存者とは生活を薬物によってコントロールされている人のことです。

たぶんあなたは、自分が薬物の問題を抱えていることは認めていても薬物依存者であるとは思っていないでしょう。私たちは皆、薬物依存者に対して先入観を持っています。しかし、回復のプログラムに参加するようになれば、薬物依存という病気が恥ずかしいものではない、ということがわかってくるでしょう。 もし、あなたが私たちの問題に共感を抱くことができるなら、その解決法にもなるほどと思われるはずです。つぎにあげる質問は、ナルコティクス アノニマスで回復中の薬物依存者によって書かれたものです。

自分が薬物依存者かどうか疑問を持っている方は、少し時間を割いて下記の質問を読み、できる限り正直に答えて下さい。

1. ひとりだけで使用することがありますか ?
はい   いいえ

2. ある種の薬が問題だと考えて、他の薬物に切り替えたことがありますか?
はい   いいえ

3. 薬物を処方してもらうために、医者に対してごまかしたり、うそをついたことが ありますか?
はい   いいえ

4. 薬物欲しさに盗みを働いたことがありますか?
はい   いいえ

5. 朝目がさめたときか、夜ねるときに薬物を使いますか?
はい   いいえ

6. ある薬物の作用を控える目的で、他の薬物を使ったことがありますか?
はい   いいえ

7. 薬物を使うとき、それを認めない人や場所を避けますか?
はい   いいえ
8. 薬物がどんな物で、どんな影響を与えるかを知らずに使用していたことがありますか?
はい   いいえ

9. 薬物使用の結果、職場や学校で何か支障をきたしたことがありますか?
はい   いいえ

10. 薬物を使用した結果、逮捕された事はありますか?
はい   いいえ

11. どんな薬物をどのくらい使用したかということについて、嘘をついたことがありますか?
はい   いいえ

12. 金銭的に余裕があるかどうか考えないで薬物を買いますか?
はい   いいえ

13. 薬物の使用をやめたり、コントロールしようとしたことがありますか?
はい   いいえ

14. 薬物の使用のため、刑務所、病院、薬物リハビリセンターに入ったことがありますか?
はい   いいえ

15. 薬物の使用によって睡眠や食事が妨げられますか?
はい   いいえ

16. 薬物がなくなると思うと、恐怖を感じますか?
はい   いいえ

17. 薬物なしで生活していくことは不可能だと感じますか?
はい   いいえ

18. 自分が正常かどうか疑問を感じたことがありますか?
はい   いいえ

19. 薬物の使用が家庭生活を不幸にしていますか?
はい   いいえ

20. 薬物の使用が家庭生活を不幸にしていますか?
はい   いいえ

21. 薬物の使用に関して、悪いと思ったり、罪の意識を感じたり、恥ずかしいと思った りしたことがありますか?
はい   いいえ

22. 薬物は重要だと思いますか?
はい   いいえ

23. 得体の知れない恐怖心を抱いたことがありますか?
はい   いいえ

24. 薬物の使用が性行為に影響を与えたことがありますか?
はい   いいえ

25. 自分の好みではない薬物を使ったことがありますか?
はい   いいえ

26. 感情的な苦痛やストレスが原因で、薬物を使用したことがありますか?
はい   いいえ

27. 一定量を越えて薬物を使用したことがありますか?
はい   いいえ

28. よくないことがわかっていても、薬物の使用を続けていますか?
はい   いいえ

29. 自分は薬物の問題を抱えているのかもしれないと思いますか?
はい   いいえ


「自分は薬物依存者か?」
この質問に答えられるのはあなただけです。上記の質問に関して、「はい」と答えた数がいくつあるかは、人によってみんなちがいます。 それはあまり重要ではありません。むしろ大切なのは、私たちが内面でどのように感じ、薬物 依存者が生活にどの様に影響を与えているかということです。

質問には薬物に触れていないものもあります。というのは、薬物依存は油断のならない病気で、 生活の隅々まで影響を与えるものだからです。たとえ最初は薬物とはあまり関係がないと思えるような生活の領域でもそうなのです。私たちはいろいろな種類の薬物を使いました。 しかしそれは薬物を使った理由とその影響に比べれば、さほど重要ではありません。

この質問をはじめて読んだとき、自分は薬物依存者かもしれないと考えて恐ろしくなりました。 しかし、なかには次ぎのように言って、この考えをふり払おうとする人もいます。

「この質問は意味をなさない」
とか、「私は違う。自分でも薬物を使用していることはわかっているけど、薬物依存者ではない。 私はただ家庭や仕事の問題を抱えているだけなのだ」
とか
「私は落ち着いた生活を取り戻すために、今ちょうど幸い時期を経験しているところなのだ」
とか
「自分にふさわしい人や仕事など見つかったらやめられる」と。
もしあなたが薬物依存者ならば、回復に向けて前進する前に、自分は薬物により問題を抱えて いる、ということを最初に認めなければなりません。 この質問に正直に取り組めば、薬物の使用がどれだけ生活の中で手にあまるものであったかを示す一助となります。薬物依存は病気です。そして回復しなければ、その行きつくところは 刑務所、精神病院、施設または死なのです。

私たちの多くがナルコティクス アノニマスに来た理由は、もはや薬物が自分で望んでいたものを与えなくなったからです。
薬物依存は私たちのプライド、自尊心、家庭、愛する人、そして生きる希望さえも奪ってしまいます。しかし、そこまで苦しまなくてもいいのです。自分の地獄は自分の中にあることはわかっています。もし助けが必要ならばナルコティクス アノニマスに来ることをお勧めします。

ナルコティクス アノニマスに助けを求めたとき、私たちは何らかの回答を探していました。初めてNAのミーティングに来た時、私たちは疲れ果てていて、ミーティングに何を望んでいいのかわかりませんでした。 回を重ねるうちに、私たちはみんなが助けようとしてくれていることを感じました。 心の中では、もうダメかもしれないと思っていましたが、NAの仲間は回復の可能性について 話してくれ、希望を与えてくれました。薬物依存の仲間に囲まれ、私たちはもうひとりっきりでないことを悟りました。 回復はミーティングで起こるものです。私たちの人生は危機にひんしていたのです。回復を第一 に考えたとき、プログラムがうまく作用するのです。私たちは3つの憂慮すべき認識に直面しています。

私たちは薬物依存に対して無力であり、生きていくことがどうにもならなくなった。
私たちは病気に関しては何の責任はないが、回復に関しては責任がある。
薬物依存に関して、もはや他人、場所、物のせいにしてはならない。自分の問題と感情に面 と向かわなければならない。

回復のためになくてはならないものは、回復中の薬物依存者なのです

NARCOTICS ANONYMOUS I.P.No.R-7-J
自分は薬物依存者か?より転載