「傷ついたとき、そしてそれは私たちには実によく起こることだが、そのときには助けを求めればいいことを知った」
ベーシックテキスト P.133
ときには回復が手に負えないほど苦しくなることがある。さらに大変なのは、助けを求める謙虚さを身につけることだ。「ここまでクリーンでやってきた私が、どうしてこんな目にあわなければならないのか!」と思うことがあるが、回復の現実とは極めてシンプルだ。クリーンタイムが30日であっても、30年であっても、助けが必要ならばそれを求める気持ちを奮い起こさなくてはならない。
12のステップのなかで共通するテーマは謙遜だ。ナルコティクスアノニマスのプログラムは、体面を保つためのものではない。プログラムは、回復から最大限のものを私たちが受け取るためのものだ。自分に起こった問題の解決方法を見いだしたいと願うのなら、その問題をすべてさらけ出してみようと思う気持ちが必要だ。
ナルコティクスアノニマスで聞く昔からの言い伝えに、「面目を保っていたら、身は守れない」というものがある。特に、かなり長いクリーンタイムがある仲間が、生きていれば必ず起こる事態に自分がいかに無力だったかと分かち合いながら、泣き崩れる姿を見せるのはかなりつらいことだろう。だがミーティングが終わったとき、別の仲間が近づいてきて、「あなたが話してくれたことは、いま私がいちばん必要としていたことでした」と言ってくれたとき、私たちのなかに神の働きがあったことを実感する。
謙遜を味わってみたら、それはけっして苦にがいものではないことに気づくだろう。助けを求めるという謙遜さを示すことで、私たちの回復は味わい豊かなものになるのだ。
今日だけ:私に助けが必要なときには、求めてみよう。謙遜を自分の生き方に実際に当てはめていこうと思う。