4月27日 恨みを認め、そして手放す

「過去に正面から目を向け、ありのままに見据えてみる。そして手を放し、現在を生きるようにする」

ベーシックテキスト P.45


 まだ回復したばかりのころは、自分の恨みが何なのかを特定することが難しかった。目の前に第4ステップのページを開いて考えに考えてみたが分からず、ついに、実は恨みなど持っていなかったのだと結論づけて片づけた。おそらく、自分はそれほどひどくなかったのだと自分に言い聞かせたに違いない。
 無意識に自分の恨みを否定するような行為は、アディクションのまっただ中で身についたものだ。感情はほとんどいつも、心の奥底に葬り去っていたからだ。だが回復の時間がたつにつれ、新たな感覚の理解が生まれる。奥深くに閉じ込めていた感情が表面にあらわれ、あのとき否定した恨みの感情がとつぜん浮かび上がってくるのだ。
 恨みの感情を一つひとつチェックしていくと、これだけは手放すつもりはない、と思う恨みもある。その恨みを自分が抱くのは「正当」だと思っていればなおさらだ。だが忘れてならないのは「正当」な恨みであっても、ほかの恨みと同じく、やっかいなものになるということだ。
 自分の「負債」についての気づきが深まるにつれ、それを手放す責任も深まる。私たちはもう、恨みにしがみつく必要はない。望ましくないものを自分のなかから取り除き、回復する自由を得ていきたいと思う。


今日だけ: 自分の恨みに気づいたら、それが何であるかに目を向け、そして手放そう。